8月25日始業式での学校長挨拶
21.08.25
令和3年度 大阪成蹊女子高等学校 第2学期始業式挨拶
-2学期 始業式を迎えて-
皆さん、おはようございます。今日から2学期です。
コロナ禍や長雨などで「いつもと違う夏休み」だったかもしれませんが、1ヶ月以上はあった夏休みが終わり、2学期が始まる時に「あ~、もう夏休みが終わる・・・」と早く感じるのは、「いつもと同じ夏休み」とも言えます。
さて、マザーテレサという人物の名前を聞いたことがありますか。
87歳で亡くなるまで、自分の人生すべてを「愛されていない人、貧しい人、障がいのある人など困っている人」のために捧げ、ノーベル平和賞も受賞した女性です。
「愛の反対は憎しみではなく、無関心である」・・・これは、マザーテレサの言葉と言われているものの1つです。
無関心とは、時には無視する、という行為にもつながります。
この行為をされることが、心に影響を与え、辛く感じることは誰もがわかることだと思います。
また、無関心とは、人の気持ちなどを考えずに自分の思いをぶつけたり、相手の心の領域にどんどん入りこんでくることとも同じではないか、と私は考えます。
SNSでの誹謗中傷が問題になるのも、相手の気持ちへの無関心が働いているような気がします。
無関心という言葉の意味はわかりますよね。
「気にかけないこと。関心をもたないこと。興味がないこと。」です。
私たちの生活を一変させた新型コロナのことに皆さんは無関心になっていませんか。
「どのニュースもコロナのことばかりでもう飽きた」「何をやっても感染するから何をしても一緒」「ワクチンを打ったら心配しなくてすむ」なんて思っていませんか。
日々状況は変化をしています。
その一方で、私たちができることは、マスクをつけたり手指の消毒をしたりなど変わらないように思えますが、日々提供される情報は変化をしています。
私たちが関心を持たなければその変化した情報は届くことなく、新型コロナの感染が始まった頃の情報のままになってしまいます。
と同時に、様々な情報がありすぎて、どれが本当のことかがわからず、戸惑ったり不安になったりするのも事実です。
どの情報にも正しいことがある、と考えて関心を持つことが大切だ、と私は思っています。
例えば、マスクのこと。
マスクは不織布のマスクが1番効果があり、ウレタンマスクや布のマスクは効果が劣る、という情報を聞いたことがありますね。
この情報を、「不織布のマスクじゃないとダメなんだ」と理解することは、少し違うと思います。
インターネットの記事に、この情報に関心を持って夏休みの自由研究のテーマにした小学生のことが出ていました。
500倍の顕微鏡でそれぞれの素材のマスクを調べたところ、不織布のマスクに比べてウレタンマスクには、かなり多い穴というか隙間が確認できた、ということでした。
その小学生は「人混みやそうでないところなど、マスクを使い分けないといけない」という結論に結び付けています。
なるほど!と思える内容ですね。
私たちが関心を持って情報を手に入れれば、今の新型コロナの感染拡大をとめることに繋がるかもしれません。
何をやっても感染するから、マスクや消毒はとりあえずするけれどやりたいように生活する」、と無関心な行動をしている人がいるなら今すぐ考え直してほしいです。
私たちができる感染対策は誰もができることだけれど、もしも感染して治療が必要になれば、その治療は限られた人にしかできないのです。
誰もが考えればわかることです。
今の新型コロナの爆発的な感染拡大には無関心ではいられません。
十分に注意をしてください。
では、不安になりすぎず、笑顔をこころがけ、2学期を過ごしていきましょう。
これで私の挨拶を終わります。