6月1日全校朝礼での学校長講話
21.06.01
皆さん、おはようございます。今日から6月です。
6月と言えば梅雨の季節ですが、多くの学校では6月と言えば、体育祭が行われる月になります。
緊急事態宣言が6月20日まで延長になりましたが、21日の体育祭は行う予定です。
勿論、コロナ禍なので、我慢と工夫が必要です。
「その手があったか!」と新しい発見のある6月になることを願っています。
さて、先日、本校の保護者の方からお手紙をいただきました。
そのお手紙には、駅で目の不自由な女性に友達と声をかけ、エレベーターまで案内し、その女性の方に喜んでもらえた、という話を自分の子どもから聞くことができたと書かれていました。
そのことについての親としての思いや、大阪成蹊女子高校での学びについてなどが書いてありました。
困っている人に声をかける・・・誰でもできそうだけど、なかなかできない行動です。
当たり前のようで、当たり前になっていない行動、とも言えます。
困っている人に気づいてくれて、ありがとう。
声をかける勇気を出してくれて、ありがとう。
これまでにもこのような行動をしてくれた成蹊生がたくさんいると思います。
皆さん、ありがとう。
本校には1年生で「ホスピタリティ」という授業がありました。
残念ながら今年の1年生からはなくなってしまいました。
学校では文部科学省が定めた「学習指導要領」というものに基づいて授業の組み立てを考えていて、その内容は定期的に変化をします。
絶対にやらなければいけない科目が変われば、組み立ても変えなければいけません。
そのような理由からホスピタリティの1年生全員の授業としての設定はなくなりましたが、教える機会がなくなったわけではありません。
1年生の皆さんも学ぶ機会はありますよ。
ホスピタリティの授業で行う実習がきっかけとなって、困っている人に声をかけることができたという2・3年生もいることと思います。
2・3年生の皆さん、後輩から「ホスピタリティって何ですか?」と聞かれたら説明できますか?
ちょっと調べてみました。
ホスピタリティとは、一言でいうと「おもてなし」にあたり、時にサービスと混同されてしまうけれど、明確に違うものだそうです。
具体的な例を出すとすると、レストランで注文された料理を提供するのはサービス、そのレストランで料理を待っている間に泣きやんでくれない子どもにさりげなくおもちゃや塗り絵を用意してくれるのがホスピタリティ、ということになる、と書いてありました。
求められていることをやるのがサービスであり、求められてはいないけど、こうしたらもっと自分の周りの人が快適な時間を過ごせるのではないか、ということを考えて行動するのがホスピタリティと言える、ということです。
本校の校訓である「忠恕」。
忠は誠実、恕は思いやりを表わし、誠を尽くし人の立場になって考え行動するという意味で、まさしくホスピタリティですね。
行動に移すことは難しいですが、人の立場になって考えてみることはできる、と思いませんか。できそうなことから始めてみることが大切です。
最後に、いつも伝えていることですが、「社会のルール・学校のルール」を守り、「公共のマナー・コロナ禍でのマナー」をわきまえた行動をしてください。
マスクをしていても「1日1回はニッコリする」ことも忘れないでくださいね。
では、これで私の話を終わります。