2020年2月29日(土)、第72回卒業証書授与式が本学園・第一体育館で行われました。
新型コロナウィルスの感染拡大が懸念される中、例年と異なり、生徒と教職員および来賓の皆さまのみの参加で、内容も縮小しての実施となりましたが、卒業式の開始前に学年主任から「今できる最大限の卒業式で、最高の卒業式を」の言葉があり、卒業式はその言葉通り感動的なものでした。
卒業生の皆さま、ご卒業おめでとうございます。
510名それぞれが、これからも前を向いて、素晴らしい人生を歩まれることを期待しています。
学校長式辞
卒業式での学校長式辞は
こちらからご覧いただけます。
卒業生答辞
厳しい寒さの中にも、ようやく春の気配が感じられる季節になりました。
本日は、私たち卒業生のために晴れやかな式を挙行して頂き、卒業生一同、厚くお礼申し上げます。
先程は、校長先生、在校生代表から、力強い励ましの言葉と、温かいはなむけの言葉を頂戴し、気持ちが奮い立ち、身の引き締まる思いです。
この大阪成蹊女子高等学校へ入学し、桜並木の正門をくぐったあの日から、今日を迎えるまでの三年間を振り返ると、色々な出来事が思い出されます。
三年前の四月、私たちは着慣れない制服に身を包み、新たな門出への期待に胸を膨らませ、入学しました。
最初は女子校ということに不安がありましたが、緊張している私に隣の席の友達が話しかけてくれて、次の日からの学校生活が楽しみになりました。
宿泊研修や体育祭などの学校行事で、クラスの仲が深まり、一年が終わる頃には、クラス替えでみんなと離れることが寂しく感じました。
二年生になり、学校生活に少し慣れ、体育祭、文化祭、部活動を通して、団結力が高まり、仲間と一年生の時より、協力することができました。
修学旅行では、初めての海外に戸惑いもありましたが、普段と違う日本では経験できない海外ならではの文化や食事を楽しむことができ、友達との関係も更に深まりました。
三年生になると、だんだんとみんなの進路が決まり、卒業が近づいている実感がわきました。
全ての学校行事が最後ということもありクラスの団結力や仲の良さもさらに強まり、沢山の思い出ができました。
そして、部活動を引退し、今までは一緒に居るのが当たり前だった部活動の仲間との練習の日々が、なくなることの寂しさを感じました。
この学校で過ごした三年間は、大切な仲間とその仲間と作り上げた沢山の思い出を私たちに与えてくれました。
それら、全てが私たちにとってかけがえのない財産です。
この高校生活が充実したものとなったのは、楽しいときも悩んでいる時も、いつも一緒にいてくれた友達や、部活動で三年間一緒に協力した仲間がいたからです。
体育祭、文化祭、球技大会、修学旅行など、ひとつひとつの行事が終わるごとに楽しい思い出が沢山増えていきました。
私たちが出会って三年。
時にはぶつかりあうこともありましたが、いつも私のことを気遣ってくれる友達がいてくれたからこそ、今日まで、三年間頑張ることができました。
一緒に笑ったり泣いたりできるのも今日で最後だと思うと、とても寂しく感じます。
明日からはそれぞれ違う道に進みますが、これからも支え合える友達で居ましょう。
本当に本当に感謝しています。ありがとう。
そして、私たちを人として大きく成長させてくれたのは、部活動でした。
入部当初、何もわからない私たちに一から指導して下さった先輩の面影を今でも鮮明に覚えています。
あの頃は、まだ自分に甘く周りに責任を押しつけることばかりでした。
しかし、自分たちの代になり後輩という存在が私たちに最高学年としての自覚を持たせてくれました。
部活動を通して、辛いこと、苦しいことが数え切れないほどありましたが、一度もやめたいと思ったことはありません。
それは、仲間、先生、親の支えがあったからです。
後輩のみなさん、決意するのも、行動するのも、諦めてしまうのも、全て自分次第です。
ですが、周りから支えられ期待されていることを忘れないで下さい。
全力で努力し続ける事が最高の思い出になり、これからの自分の糧となります。
仲間と手を取り合い切磋琢磨し続けて下さい。
私たちを見守ってくださった先生方には感謝しかありません。
三年間を振り返ると色々なことがありました。
学校行事では、先生が、私たちと一緒にクラスを盛り上げてくださったからこそ、より思い出深くなりました。
自分のできないこと苦手なことは、個別で丁寧に教えて下さいました。
そのおかげで私たちは克服することができました。
また、自分の将来に悩んでいたとき、先生が親身になって話を聞いて下さったおかげで自分の夢を見つけることができました。
部活動では、くじけたり悔しい思いをしたりしたとき、優しく慰めてアドバイスを下さいました。
早朝から放課後、遅くまで先生は、私たちのために沢山の時間を費やして下さったこと、心から感謝しています。
それなのに私たちは、先生に対して沢山迷惑を掛け、心配を掛け、自分の都合ばかりを優先させ、生意気ばかり言ってしまいました。
しかし先生はそんな私たちを許して下さいました。
私たちが困ったときや悩んだとき一緒に解決しようと手を差し伸べ、間違った道へ進みそうになったときは心を鬼にしてしかって下さいました。
優しいだけでなく、時に厳しく私たちに接するのもすべて、私たちのためだったと今ではわかっています。
この学校に入学し先生方に出会わなければ今の私たちはいないと思います。
このように感動的な卒業式を迎える事ができたのは、私たちを導いて下さった先生方、そして事務員さんや校務員さん、食堂のおばちゃん、私たちに関わって下さったすべての学校職員の皆様のおかげです。
本当にありがとうございました。
先生方から教わった事や、この学校での思い出と仲間を大切にして、未来に進んでいきます。
そして今日、無事にこの卒業式を迎えられたのは、お父さんお母さんのおかげでもあります。
私たちのために誰よりも早起きして、お弁当を作ってくれたこと、どんな時でも笑顔で送り出してくれたことに、感謝しています。
このような毎日の積み重ねのおかげで私たちは高校三年間の中で沢山の思い出を作ることができました。
この十八年間、私たちを一番に考えてくれていたのにも関わらず、沢山迷惑を掛け反抗して、傷つける言葉を言ってしまうときも多くありました。
そんな時でも、お父さんお母さんは、私たちを身捨てないで、許してくれました。
それが当たり前のことではなかったということを、今日この場に立って感じます。
今まで辛いときや何かの壁にぶつかったときに、いつでも味方でいてくれ、理解してくれる、お父さんお母さんがいたからこそ、私たちは前を向いて進むことができました。
いつもは恥ずかしくて言えなかったけど、本当に感謝しています。ありがとう。
お父さんお母さん、周りの人たちの支えや、沢山の愛情のお陰で生きていることに感謝を忘れず、これからも成長していきたいと思います。
そして、いつかお父さんやお母さんに恩返しします。
さあ、いよいよ旅立ちの時です。
年号も新しくなり、令和の時代と共にこれからの社会を築いていく私たち。
今よりも成長した姿を、お世話になった方々にお見せできるように精進して参ります。
大阪成蹊女子高等学校という学び舎で知り合い、ともに過ごした大切な仲間達、未熟な私たちを成長させて下さった先生方。そんな素敵な人々に出会わせてくれた、お父さんお母さん。本当に今日まで、ありがとうございました。
この学校で培った力全てを、これからの人生に生かし、未来に邁進していきます。
最後になりましたが、理事長先生をはじめ、諸先生方のご健勝と大阪成蹊学園の更なる発展を祈念し、卒業生の答辞といたします。
令和2年2月29日
答辞委員 宗 怜於奈 仲田 清楓
前中 永愛 伊澤 実花 上野 美咲
勝 柊芙子 上味 映里奈 尾崎 真愛