平成29年度 大阪成蹊女子高等学校 第1学期始業式 式辞
学園正門の桜は、今、春を告げようと鮮やかに咲き誇り、満開となっています。
皆さんの新たな年度を祝ってくれているようです。本日、平成29年度の第一学期を迎えました。
今年の入学生は、本校では近年2番目となる549名16クラスで、さらに学校規模が大きくなって、全学年の在籍生徒数は計1650名を越えています。
そして、今年もたくさんの先生方が本校に赴任されました。
新学期、新しい陣容で皆さんを迎えます。そこで、年度の初めに、皆さんが充実した高校生活を送れるよう二つお願いをします。
1つ目は、集団の中で他者を敬い、自分を磨くということ。
集団の中で生活していると、好むと好まざるに関わらず、様々な場面で人と関わります。
その中で、自分のわがままが通じることはまずありません。集団のルールや規則を守りながら、他者を理解し、他者への尊敬や思いやりが必要なことは、全校朝礼で度々お話ししていることです。
しかしながら、このようなお話を度々していますが、毎年、ツイッターやフェイスブック上で他人や学校を傷つける書き込みを行い、処分をうける生徒が少なくないのはたいへん残念なことです。
人は、一人だけで生きることはできません。
仲間は一人よりは二人、二人よりは三人というふうに多い方が良いでしょう。
しかし、その仲間の中だけでよい関係をつくり、他の人や他の仲間を受け入れないというのはあってはならないことです。
仲間をつくっても、他の人との関係性も高め、円満で関係の良い大きな集団をめざしているのが学校です。小さな仲間が集まって、学級と言う集団を生み、その集団が学年、コースになり、そして学校という大きな集団を形作ります。
その根本は、小さな集団です。小さな集団の中で上下関係はなく、お互いを尊敬しあい、他の集団や他者を理解し、仲良くできる。そのような集団を追求して欲しいと思います。
これが、大阪成蹊女子高等学校の方針、建学の精神「忠恕」の心なのです。
2つ目は、「成蹊PRIDE」という言葉を皆さんとともに共有したいと思います。
これは毎年新学期の式で述べていることです。
今年、本校は創立84周年を迎える伝統校です。そして、他の女子高校には見られない普通科と美術科を加えた5つの多様なコースがあり、実践的に学ぶ学校です。
本校を卒業した生徒は、芸術やスポーツのみならず、多方面にわたって世界で活躍されています。
このような本校を誇りに思う気持と、自己を肯定すること、すなわち自分に自信を持ち、自分を愛する言葉が「成蹊PRIDE」です。
とりわけ、自分を誉めることができる行動を期待しています。学習でも結構です。部活動でも結構です。
日常の小さいことの中で、自分を誉めることを見つけてください。そして、自分を誉める努力を惜しまないことを期待しています。
皆さんの高校生がより楽しく、充実したものになるよう、全教職員でサポートします。
皆さんが、今年も大きく成長することを願って、1学期始業式の式辞とします。