お知らせ

4月6日入学式での学校長式辞

19.04.06

平成31年度 大阪成蹊女子高等学校 入学式式辞

 

駅から続く桜も満開となり、陽春の温かさが、まさに命あるものすべてを眠りから覚め、躍動を感じさせる季節となりました。

本日、ご多忙の中、大阪成蹊学園 後援会会長の寺家様、PTAご代表の川上様、蹊友会会長の薮田様をはじめとして、ご来賓の方々並びに、大阪成蹊学園専務理事の佐藤様、大阪成蹊大学の武蔵野学長、びわこ成蹊スポーツ大学の入口学長、附属こみち幼稚園の水上園長、各大学の副学長の先生方、学園関係の皆様方に御列席を賜り、大阪成蹊女子高等学校の平成31年度入学式を挙行いたしますことは、私たちの大きな喜びであり、高い所からではありますが、ご臨席の皆様方に厚くお礼申し上げます。

 

ただ今、普通科キャリア進学コース167名、幼児教育コース105名、キャリア特進コース57名、スポーツコース46名、美術科 アート・イラスト・アニメーションコース81名、計456名の入学を許可いたしました。

 

生徒の皆さん、ご入学おめでとうございます。また、これまで入学生を日々、暖かく支えてこられました保護者の皆様には、さぞかしお喜びのことと存じます。心からお祝い申し上げます。

 

本校は、今年86年目を迎える伝統校でありますが、伝統校でありながら、常に進取の気風に充ちた女子教育を展開してまいりました。

本校は、普通科・美術科の2学科5コースに見られる教育内容の多様性と、女子に特化したキャリア教育を柱としており、この8年間は、府内の私立女子高校として、最大の入学生を誇るまでに発展してまいりました。

特に、ここ数年は、学園全体で進めている教学改革の取組みに合わせて、本校でもグローバル教育・英語教育の推進に努めています。

海外修学旅行や、海外語学研修、姉妹校との国際交流研修なども積極的に進めており、また今年から放課後に1年生全員を対象として英会話教室も実施します。

この英会話は、世界最大手のベルリッツ・ジャパンに依頼して不定期ですが、少人数で実施したいと思っています。

ぜひ、楽しみにしてください。

更に、次年度は本校で6番目のコースとなる音楽コースを開設し、募集定員も40名増やして400名となります。

このように、本校の学びの拡大と深化は、生徒の夢と希望を実現するため、とどまることなく、常に歩み続けています。

改めて保護者の皆様には、本校教育活動へのご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

併せて、生徒たちが大阪成蹊女子高等学校での3年間の学びの中で自立し、本校の建学の精神もと、知識や技能の習得に加えて、人間力の育成と、女性に求められる品格の形成をめざして、教職員一同、全力を挙げて取り組むことをお約束申し上げます。

本校の建学の精神については、後ほど石井理事長先生にお話を頂きます。

 

さて、新入生の皆さん、これから始まる皆さんの高校生活には、コース毎の教育方針に沿って、楽しい活動がたくさんあります。

その中では、他者との関わりも多く、海外の姉妹校を含む国内外の高校との交流も積極的に行っています。

これらの活動の中で、皆さんに、ぜひ覚えて欲しい言葉があります。

それは、自分自身と学校に誇りをもつ「成蹊プライド」という言葉です。

私たち成蹊生は、この言葉を特に大切にしています。

これまでも、生徒が主体的に活躍する体育祭や文化祭などで、生徒会は「めざせ、成蹊プライド」というテーマを設定してくれました。

このプライドとは、自分を自慢するものではありません、また他者と比較した見栄でもありません。

本校では、自分自身と、自分が学ぶ学校を愛すること、自分のやっていることに誇りをもつこと、これらを「成蹊プライド」と呼んでいます。

これは、友達や先生、本校に関わるすべての人たちを愛し、お互いに尊敬しあうという精神に基づいた言葉です。

 

人は、いろいろな場面で、ついつい自分と他人とを比べることがあります。

しかし、比較するということは、私たちを傷つけることが少なくありません。

他者と比較して、自分が他者より優れていると思うと見栄と自信過剰につながる恐れがあります。

もしかすると、友人や周りの人に避けられるかもしれません。

また、他者と比較して、自分が劣っていると思うと、劣等感にさいなまれ、前に進むことが難しくなるでしょう。

何事においても、自分と人とを比較するというのは自分のプライドを傷つけてしまう恐れがあります。

それよりも、大胆に、自分と人とを比較しない生き方を考えてみてはどうでしょうか。

人と比べて、どちらが優位か争うのではなく、常に自分に自信を持って、プライドを持って、堂々と生きて欲しいと願っています。

 

ある哲学者の示唆に富む考えを紹介します。

「人が人として持ってないといけないもの、押し付けてはいけないもの、失ってはいけないもの、比べてはいけないものがある。

それは・・・プライド。

プライドとは、ある意味で面倒くさいものかもしれない、しかし、それは自分自身の価値を表す、大切なものである。」

これは、たいへん意味のあるメッセージです。

私は、人としての人格を決定するのは、その人が自分自身の価値を認識して、プライドを持っているかどうかだと思います。

単に他人に見せるだけのプライドではなく、自分自身と学校への誇りとして「成蹊プライド」をもって欲しいと思います。

終わりに、今日の日を忘れずに、大阪成蹊女子高等学校で、有意義で楽しい高校生活を送り、しっかりと学んで、皆さんが自身の価値を見出してくれることを期待して、 入学式の式辞といたします。

 

平成31年4月6日

大阪成蹊女子高等学校長 紺野 昇

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